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前回、母と解凍ワークしたことをお話ししましたが、
それによって、いろんなことに気付き、
自分のところに持って帰って、母と弟のことを振り返り、
それが、一緒の家庭で育ってきた自分のワークにもなりました。

母が叔母達との確執を涙ながらに話してくれて、
そのおかげで気付いたことがありました。

仲違いの相手は、母の二番目のお姉さんと、お兄さんのお嫁さんの二人。
実はこの二人のおばさんは、
「要領が悪くて、言葉で上手く表現ができない」タイプです。
お姉さんの方は、ひとりだけ子供の頃に養女に出されている。
母も養女にと望まれたが、母は小さいからと身体が弱いからということで、
手元に残すことにし、養女の話を断ったそうです。
物質面での苦労は母の方がしたかもしれない、世間にも揉まれたかも、
でも、裕福な家に育てられたけど、一人だけ家を出されたことは、
経済的な苦労よりも、心に残るのではないかと思った。
姉妹の仲で末っ子で、一番可愛がられた母に対して、
態度が冷たいのは、分る気がする。

もうひとりの長男のお嫁さんは後妻なのですが、
先妻の子である従姉弟たちは母親のように、うちの母を慕っていて、
何かというとうちに遊びに来ていた。
叔母は先妻の子供たちとうまくいってなかった。上手に表現できない人なのでした。
叔父さんは一番末の妹の母をとても気に掛けていて、可愛がっていた。
はきはきと物怖じせずに話し、世間知があり要領よく賢い母を一目置いていた。
同じように後妻で結婚した母は、子供たちと仲良くしているので、
無口で何も言い返さないお嫁さんだったけど、責められているように思ったかもしれない。
叔父が亡くなった時に、叔母さんから一方的に縁を切ると言われたと
母は涙ぐみながら怒っていた。
「そんなこと言われるようなことはしていない」と。
確かに理屈に合わないことは、母はしていないだろうなーと思う。

要領が悪くて、気が利かない二人の叔母と、
母は、あういう人なのだから、と思って立ててきたというのだけど、
不器用な弟には、叔母さんたちのようになってはいけないと思って
注意してきたのに、直らなかった。育て方が悪かったのかなんて
言っている。

この言葉を聞いて、なるほど!そうだったか!と腑に落ちたのです。
ここが母の課題だったんだなーと。

要領が悪くて不器用な、気の利かない人たちを、
母は認めることができないのだなぁと思った。
認めているようで認めてない。面とは向かって責めてはいないけど、
無言の圧力というか、言わなくても態度で否定をしてきたのかも。
長年の否定を黙って感じてきた叔母さんたちがここに来て、
爆発したのかもしれない。
ずっと、何十年も何も言わない人たちだったみたいですが。
言葉で表現することがとても不得手だったので。
だけど、やっぱり黙っていられない作用がここでも働いたのね。

母は面倒見がよく、人にとても慕われる。
性格も明るくて、要領が良くて、賢くて、
いつも正しくて、特別に愛されることが多い。
でも、ここが欠けていたんだなー。
だから、あの弟なのか、と合点がいった。

弟は、不器用で要領が悪く、言葉で表現することが不得手で、
ぶっきらぼうで無頓着に思われて誤解される。
ほんとうは繊細で、優しくて、とても我慢強い。
ただ、自己否定がとても強いので、
自分さえ我慢すればいいと思うようなところがある。
今でも大工になったんだけど超不器用で、真面目で欠勤しないのが取り得で、
こんな自分をやとってくれるところがあるだけで有難いと思っているらしい。

母はこんな弟を歯痒く心配に思っています。
でも、それは弟にはちょっと否定されている感じがしてるかも。
しっかりできない、要領よくできないことを責められているように
感じているんだろうなぁと思った。
自己否定を何とかするのが弟の課題だから、
母はまさに打ってつけの鏡なわけなのね。

私は今回、母と弟のことで、もうひとつ気付いたのです。

私は健康だったし、外へ目が向く気質だったから、
子供の頃から家にいるよりも、外へ気持ちが向いていて、
それに自分のことじゃないから、今までとりたてて思い出していなかったんだけど、

そういえば、弟は、母と出会った5歳の頃、
未熟児網膜症で目が悪いことを、母が観察して発見し、
遠い大学病院まで検査や治療に弟を連れて出かけていた。
それに弟はアトピーがあって、よく血だらけになっていた。、
まだ治療法もそんなに言われていない頃、
何が原因なのか母が探り当てて、食事制限をして、
がっついて飲み込んで食べる癖を直したりするのに、
私は隣で、子供だったのでなんだか大変だなーと見ていただけだったけど、
母と弟は食事時はいつも戦いながらしていた感じだった。
アレルゲンの入ったお菓子なんかを食べさせないように隠したりしてた。
そうして、何年後かに改善されたのでした。

思えば、自分が生んだ子供でもないのに、
母は弟を、ほんとうに必死になって育てたんだなぁと。
母親になった今、とてもよく分るのです。
私なんかよりも、母と弟はずっと向き合って、
濃密に関わりあってきたんだな。
ずっと一緒に暮らしているし。

父が亡くなった時、母には自分の実家に帰るという選択も有ったので、
弟に残りたいんだけどどうかと聞いたのだそうです。
弟は「一緒に暮らしたい」と言ったので、今も二人で助け合って暮らしてます。
これが母にはとても嬉しかったと言っていた。
もともとは血の繋がりはないわけだから。
弟は、ちゃんと分っているんだなぁと思った。

母と弟は、強い縁という繋がりで結ばれているんですね。
同じ親の姉弟でも、それぞれやはり役割というか、課題はちがうということを知りました。
それぞれに、いなくてはいけない場所というのがあるのですね。

それから、一緒に暮らしている相手というのは、
やっぱり、いつも一番の課題の相手なんだね。

 母と弟が教えてくれました。

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